2023/11/15
嬉しい話です。
今週から急に寒くなり、秋を通り越して冬になったようですね。
急な季節の変化で体調があまり良くないですが、年末にむけて忙しい毎日をすごしています。
先月に取引先から「ファッションショーに使う着物を作りたいのでお願いしたい」と注文をもらい制作した商品がどうやらショーのメインで使われるようだと連絡をもらいました。
こう言う話は作り手側からすれば本当に嬉しい話で、自分だけでなく一緒にあーだこーだ言いながら考えた取引先の担当さんや、自分が染めた商品をさらに良くするために加工をした工場さんも含めて全員で頑張ってよかったなと思える瞬間だなと思いました。
作り手側にはこういった反響の声はなかなか耳に入る事は少ないもので、「あの商品評判良かったよ」とか「あの時の商品、すぐに売れたから」なんて言ってもらえると頑張って作ってよかったなぁと素直に嬉しくなります。
誰かに自分の作った着物や帯を買って着てもらえる事が作り手として1番嬉しい事ですが、こういったかたちで見てもらえると言うのもまた嬉しい事です。
これからももっとおしゃれな着物や帯を作っていきたいと思うし、そのために日々努力していかないとと思います。
これからどんどん寒くなっていきますが、しっかりと体調管理して物作りをしていこうと思います。
2023/11/09
悩むことが多いです。
近頃夏が少し戻ってきたような感じのする今日この頃ですが、京都では紅葉が進みこれからのシーズンにむけてにぎわいを見せています。
着物で京都の街を出歩く観光客の方々も非常に多く見られ、紅葉の進む木々のように街も色鮮やかな着物姿の人で色づいています。
さて、先日取引先との会話の中で帯の裏地を専門にしている会社が1軒、裏地の取り扱いを終了するとの話を聞きました。
その会社は裏地の取り扱いをやめ、表地の専門店へシフトチェンジするとの事でした。
こう言った話は近頃本当に多くなり、業態の転換や閉店など非常に多くなってきたように感じます。
そもそも帯の裏地を専門にしている会社は非常に少なく、裏地の取り扱いをしている会社はありますが専門にしている会社は多くはありません。
しかし帯を仕立てる上で裏地の種類の豊富さはどうしても必要になります。
表地にあった裏地をつけるためには、より種類の多い専門の会社に行かなければなりません。
そこがなくなってしまうという事は表地は色々な種類があるけれど裏地はみんな一緒、なんて事になりかねません。
裏地だから別に気にしないって方もいるかもしれませんが、帯裏はその商品の個性の一つでもあると思いますのでそこにこだわれないのは物作りをしている側からすれば悲しい事です。
ここ数年で裏地の値段が高騰し、安い混紡の裏地も出ているそうですが、はたしてどうなのか?
帯を作っている者としては、また一つ頭を悩ませる事が起こっています。
これからまだまだこう言った事が起こってくる予想の呉服業界ですが、そういったことに柔軟に対応してより良い物作りが継続できるように頑張っていきたいと思っています。
2023/11/01
早くも11月ですね。
今日から11月になりいよいよ年末が近づいてきましたね。
年末に向け年内に色々な事を片付けてしまわなければなりません。
相変わらず新作の依頼は次から次へと来ているのですがなかなか易々と片付くものではなく頭を抱える日々が続いています。
着物に関しては当店は着尺の依頼が多く、予算と加工で取引先との話し合いが日々続いています。
昨今では生地の値段がどんどん上がる中、加工代を抑える傾向にあり、なかなか折り合いのつかない状況です。
安い予算で最低限の加工をしながらも新しいものを作り出すという、職人にはある意味やりがいはありますが非常に難しい課題を突きつけられています。
しかしそれとは逆に帯に関しては予算に関係なく新しいものをどんどん作っていきたいという傾向にあり、とてもありがたい状況にあります。
色々な加工を行う事ができ、こちらとしてもやりやすく加工の幅も広がるので着物とはまた違ったやりがいがあります。
ただただ加工を重ねて複雑にする事がいい結果に繋がるわけではないと思いますが、「ここであと1加工できれば…」と予算の幅の無い着物では思ってしまうところを、帯ではその1加工ができますので悩む部分が減り作りやすくなっています。
とりあえず取引先からの受注分に関しては、そんな日常ですがなんとかこの荒波を乗りこなして年末あと2ヶ月を走り抜けたいと思っています。
自分で生地を買って制作する分に関しては、今までのペースでゆっくり作れているのでもう少しスピードを上げて頑張っていこうと思っています。
物作りは本当に難しいですが、まだまだ楽しくできていますので引き続き全力で取り組んでいきたいです。
皆様も年末に向けお忙しいと思いますが体調に気をつけてお互い頑張っていきましょうね!
2023/10/25
信頼される商品作り。
10月も終わりをむかえようとしていますが、相変わらず京都は観光客であふれかえっています。
これから紅葉シーズンに向けてもっともっと観光の人たちでにぎやかになっていくのでしょう。
そろそろ着物も秋冬シーズンに入り、展示会など新作のお披露目会が各地で行われています。
着物の新作や帯の新作などを様々な作家やメーカーがお披露目しています。
私もそのお手伝いをする事も多く、地染めの部分でお手伝いさせていただいています。
暈しの部分でのお手伝いが多く、友禅染めがしてある商品に暈しをしたり、私が暈し染めをした商品に金加工をしたりと仕事内容は様々ですが、依頼を受けた商品のイメージを崩さないように考えて染めていきます。
地染めは描いてあるもののバックになるので強調しすぎてはいけないですし、かと言って馴染みすぎていては暈しをする意味が無くなったしまいますので、描いてあるものとうまく調和するような暈しをしていかなければなりません。
ですので描いてあるものをよりおしゃれにボリュームアップするように暈し染めを考えて染めていくように心掛けています。
なかなか難しい事ですが、自分でデザインから考え完成させる商品とはまた違う面白さがあります。
ある意味で商品を託されていますので、信頼が無ければできる事ではないと思っています。
その信頼には応えていかなくてはなりませんのでプレッシャーもありますし、やりがいもあります。
その信頼に応えるためにも、もっともっと技術を磨いてスキルアップしていかなければならないなと日々思っています。
自分で全てを完成させる商品だけではなく、人から託される商品も最高の商品にできるようにしていきたいです。
2023/10/19
競争ですね。
インバウンドも伸びてきている昨今ではありますが、こちら京都はこれから本格的な紅葉シーズンに入りまだまだインバウンド消費も本格的に伸びていくのではないでしょうか。
長く続いたコロナ禍でまったくと言っていいほど動かなかったフォーマルの着物が徐々にではありますが動きだしてきています。
着物といえばやはりフォーマルなイメージが強いのではないでしょうか。
我々染め屋にとってもフォーマルの着物が動き出すことは本当に嬉しい事です。
それだけ世の中がコロナ前に戻りつつある兆しではないかと思います。
着物を着て出かける場が増え、この業界にも活気が戻ってくるのではないでしょうか。
コロナ禍で呉服業界ではインクジェットの商品が増え、価格の安い商品が多く出回りました。
インクジェットの技術も素晴らしい進歩を遂げ、手加工の商品に引けを取らない商品を作る事ができるようになっています。
これからはインクジェット対手加工の技術向上の競争がより本格的になっていきます。
お互いの良さをどんどん引き出して、追いつけ追い越せの競争をしていきたいです。
どんな業界でも技術の進歩は本当に素晴らしい事で絶対に止めてはいけない事だと思います。
当店も手加工の良さを全面に出しておしゃれだねって言ってもらえる商品を作っていこうと思っています。
そのために日々勉強し、実践し、失敗しながらも少しずつ技術向上していきたいです。